S&P500だけで安心?ちょっと待って!知っておきたい注意点
大分でファイナンシャルプランナーとして活動している中野晴香です。
「S&P500に投資しておけば間違いない」
「これだけで安心して資産を増やせる」
といった声をよく耳にします。確かに、S&P500は世界的に人気の高い指数で、過去のパフォーマンスも素晴らしいですよね。でも、「S&P500だけに投資=絶対安心」という考え方には、ちょっとした落とし穴があるんです。
今回は、S&P500投資の注意点やリスク、そして本当に安定した資産形成のために知っておきたいポイントをできるだけわかりやすく・詳しくお伝えします!

S&P500とは?なぜ人気なの?
まずはおさらい。S&P500は、アメリカの代表的な上場企業500社で構成される株価指数です。 アップルやマイクロソフト、グーグル(アルファベット)など、世界をリードする企業がズラリ。 過去数十年、右肩上がりの成長を続けてきたことから、「これに投資しておけばOK」と思う人が多いのも納得です。
S&P500投資の落とし穴と注意点
米国一国集中のリスク
S&P500はアメリカの企業だけで構成されています。 たしかにアメリカ経済は強いですが、「一国集中」はやっぱりリスク。 もしアメリカ経済が大きく後退したり、予想外の事件が起きたりすると、S&P500も大きく値下がりする可能性があります。実際に、 リーマンショック(2008年)でS&P500は1年で約40%も下落しました。 コロナショック(2020年)では、短期間で30%以上下がったこともあります。 「ずっと右肩上がり」ではなく、こうした大きな下落も定期的にあるんです。
為替リスクを見逃さないで!
日本からS&P500に投資する場合、多くの人は円をドルに換えて投資します。 この時、為替の変動も資産に大きく影響します。円高になると、ドル建てで増えた資産も、円に戻した時に目減りすることがあります。逆に円安だと、思った以上に資産が増えて見えることも。 つまり、株価だけじゃなく「為替」もチェックしないといけないんです。
世界情勢の影響も大きい
アメリカは世界経済の中心ですが、世界中の出来事(戦争、自然災害、政治不安など)の影響を受けやすいのも事実。 最近だと、ウクライナ情勢や中東の緊張など、地政学リスクが高まると株価が大きく動くこともあります。
安定した資産形成のための3つの鉄則
ここからは、安定した資産形成のための具体的な対策を紹介します。

長期・積立・分散投資の徹底
投資は「時間を味方につける」ことが大切。 短期的な値動きに一喜一憂せず、10年、20年と長い目で見て運用しましょう。 積立投資 毎月コツコツと一定額を投資する「積立投資」なら、価格が高い時にも安い時にも自動で買い付けることができ、リスクを平準化できます(ドルコスト平均法)。
そして、 S&P500だけじゃなく、他の資産にも分散しましょう。 たとえば… 日本株や新興国株 、 債券(米国債・日本国債・社債など)、 金やREIT(不動産投資信託)、 現預金などがあります。いろんな資産をバランスよく持つことで、どれかが下がっても他でカバーできる体制が作れます。
自分のライフプランに合わせてリスク調整
「何歳までにいくら必要か?」 「どんなライフイベント(結婚、子育て、住宅購入など)があるか?」 これをイメージして、無理のない範囲で投資を続けましょう。
年齢や家族構成によって、リスクを取れる度合いは変わります。
若いうちは株式多め、年齢が上がったら債券や現金比率を増やすなど、定期的に資産配分を見直すことも大切です。
情報収集と定期的な見直しも忘れずに!
投資環境は日々変化します。 ニュースや経済情報をチェックして、必要に応じて資産配分や投資先を見直しましょう。 また、投資信託やETFの手数料(信託報酬)も意外とバカになりません。 コストが低い商品を選ぶのも、長期的な資産形成には重要なポイントです。
S&P500は魅力的。でも「これだけで安心」はNG!
リスクを理解し、長期・積立・分散の3つを意識して、安定した資産形成を目指しましょう!
「投資は自己責任」とよく言われますが、しっかり知識を身につけて、賢く・楽しく資産を増やしていきましょう!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
ファイナンシャルプランナー 中野晴香


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