亡くなったら親の銀行口座が凍結!!葬儀代が支払えない。どうしたらいい?
亡くなった親の銀行口座が凍結されてお金を引き出せなくなったときは、どうする?
みなさん、こんばんは。
行政書士の坂本です。
みなさん既にご存知だと思いますが、被相続人例えば親がが亡くなった時に銀行口座が凍結されます。
凍結されると、自由にお金を引き出せなくなります。これは、相続トラブルを防ぐための措置です。今回は、凍結された口座であっても、親の葬儀代等の支払いができる預金の払戻制度についてお伝えさせていただきます。
相続預金の払戻制度とは?
亡くなった親の口座からお金を引き出したい場合、「相続預金の払戻制度」を使えば、遺産分割の前でも一部の預金を引き出せます。これを利用すれば、葬式代や生活費などに充てることが可能です。
- 家庭裁判所を通さずに引き出せるケース
銀行で手続きをするだけで、一定額まで引き出せます。
💰 計算方法 → 亡くなった親の預金額 × 1/3 × 自分の法定相続分
例)親の預金が600万円で、相続人(子供)が2人の場合
→ 600万円 × 1/3 × 1/2 = 100万円 まで引き出せます(1つの銀行で最大150万円まで)。 - 家庭裁判所の判断が必要なケース
他の相続人と意見が合わない場合や、より多くの金額が必要な場合は、家庭裁判所の審判を受ける必要があります。
必要な書類
✅ 家庭裁判所を通さずに手続きする場合
亡くなった親の戸籍謄本
相続人全員の戸籍謄本
申請者の印鑑証明書
✅ 家庭裁判所の判断が必要な場合
家庭裁判所の審判書
申請者の印鑑証明書
注意点
⚠️ 手続きには時間がかかるため、すぐにお金が必要な場合は他の方法も検討する。
⚠️ 遺言があると、この制度が使えないこともある。
⚠️ 払い戻したお金は、遺産分割時に調整されるため、最終的な相続額には影響しない。
葬式代の支払いに使える他の制度
💡 葬儀会社の分割払いやローン → すぐにお金がなくても葬儀ができる
💡 健康保険の給付金(埋葬料)や国民年金の死亡一時金 → 公的な補助を利用
💡 生命保険の死亡保険金 → 受取人が自由に使えるため、葬儀代に充てやすい
最後に
親の銀行口座が凍結されても、「相続預金の払戻制度」を使えば、一部の預金を引き出して葬儀代などに充てられます。必要な書類を準備し、銀行や家庭裁判所に相談しながら進めましょう。また、葬儀費用が足りない場合は、公的な給付金や生命保険などで活用することもできます。
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