【相続登記後に新しい不動産が見つかった！】どう対応すればいい？

■ 相続手続き、ようやく終わったはずが……

みなさん、こんにちは！行政書士の坂本です。

遺産分割協議を終え、預貯金の解約や相続登記まで済ませて一段落。
――そんなタイミングで、新たな不動産が見つかってしまった！

手続きの大変さを経験したばかりなのに、また一から？
がっかりしたり、どうしたらいいのか分からなくなったりするのも無理はありません。

この記事では、相続登記後に財産が見つかった場合の対応策と、将来に備えるためのポイントを解説します。

■ なぜ「見落とし」が起きるのか？

遺産分割協議の前には、相続人が協力して故人の財産を調査しますが、次のような理由で不動産の見落としが起こることがあります：

• 金庫や郵便物では分からない不動産がある

• 評価額が30万円未満の土地は固定資産税がかからず、通知が来ない

• 祖父名義のままの不動産が、実は被相続人のものだった

• 遠方や山林などの忘れられた不動産

■ こんな例もあります：

• 自宅とは別に「私道の持分」があった

• 昔の相続で引き継いだ「山林」が存在した

• 相続登記されないままの「祖父名義の土地」があった

■ 新たな不動産が見つかった場合の3つの対応策

【方法①】再度、遺産分割協議を行う

見つかった財産について、相続人全員で再び協議し、取得者を決めます。
協議内容を協議書にまとめ、不動産の相続登記を行います。

【方法②】裁判所の調停で解決を図る

話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所に「遺産分割調停」を申立てることができます。
中立な立場で解決を導いてくれるため、トラブル防止にも有効です。

【方法③】あらかじめ決めておく（将来の発見に備える）

最初の遺産分割協議書に、
「後から見つかった財産は誰が取得するか」を記載しておくことで、再協議なしで処理できる場合があります。

■ 将来の見落としに備えるコツ

遺産分割協議書には、以下のような文言を入れておくと安心です：

「本協議書に記載されていない財産が将来判明した場合は、〇〇が取得するものとする。」

この一文があるだけで、予期せぬトラブルや手続きの手間を大幅に減らすことができます。

■ まとめ：冷静に、そして柔軟に対応を

• 相続登記後に財産が見つかっても、適切に対応すれば大丈夫です

• 再協議・調停・事前の備え、状況に応じて使い分けましょう

• 将来の備えとして、遺産分割協議書に「未発見財産の取り決め」を入れることが有効です

相続手続きは、一度で終わるとは限りません。だからこそ、万一の事態にも備えておくことが大切です。