【どっちがお得?】学生納付特例制度は追納すべき?
今の20代・30代が老後を迎えたとき…
「どうせ貰える年金は少ないから追納はしなくてもいい?」
「追納したらどれくらい変わるの?」
20歳になると納付が義務付けられている「国民年金保険料」。もちろん学生でも納付義務があります。ですが、学生のうちは経済的になかなか保険料を捻出するのは難しいため、「学生納付特例制度」を使った方も多いのではないでしょうか。
今回は、未納状態になっている学生時代の国民年金保険料についてお話しします。
追納のメリット
・年金額を増やすことが出来る。
・社会保険料控除が使える。
「学生納付特例制度」は年金保険料を猶予する制度であって免除ではありませんので、年金額を増やす為には、追納する必要があります。また、納付額は、社会保険料控除により、所得税・住民税が軽減されその分手取り収入を増やすことができます。
追納デメリット
・手元のお金が少なくなる。
追納したお金は老後まで戻ってこないので、今、追納しても生活に支障がないか、どれくらいの金額であれば追納しても問題が無いか計画を立てる必要があります。
どれくらいお得か?
例えば、大学生時代の2年間未納だった場合、具体的にどれくらい受け取る年金額が減るのかというと…毎年4万円です。2年間の未納期間分を追納する場合、約40万円ほど必要です。
追納した分の元がとれるかどうかは何歳まで生きるかわからないとわかりませんが、現在の女性の平均寿命は約88歳。今から約40年後の2060年には女性の平均寿命は約91歳になると言われています。
年金を65歳からもらい91歳で亡くなった場合、2年間の未納期間の分を追納した場合としない場合では104万円の差になります。追納するのが40万円なので、予想される平均寿命まで生きると64万円多くもらえることになります。
繰り下げ支給でもっとお得に!?
年金は65歳になったら自動的に受給されるのではなく、一か月単位で自分の好きなタイミングでもらえます。
66歳以降に遅らせて年金をもらう繰り下げ支給をした場合、65歳になった時に受給する金額から1か月ごとに0.7%増額します。最大の75歳まで受給時期を繰り下げると84%増額でき、未納期間の追納の差は毎年7万4千円になります。
期限に注意
追納には期限があります。学生納付特例制度を使った場合は10年間。申請していない場合は2年間です。この期限を過ぎた場合は追納することができません。また、3年度目以降は加算額が上乗せされます。後になるほど加算額が大きくなるので、早めに納めた方が金額の負担は少なくなります。
いつまで元気に働けるか分からない、老後に向けて貯蓄が出来そうにない、老後の収入が年金だけという方は、死ぬまでずっと支給される国民年金の金額が多い方が安心して老後を過ごせるのではないでしょうか?
追納には期限があるので、あとで「忘れてた!」とならないように、この機会にご検討されてみてください。
学生納付特例制度を申請したかどうかわからないという方は、誕生月に届く「年金定期便」や年金ネットで確認できますよ。
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