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知らないと損する制度の裏側

こんにちは。
女性の為のファイナンシャルプランナーの日高叔子です。

年末が近づくと、生命保険会社から届く「保険料控除証明書」。
この書類を見ると、「そうそう、今年も控除があるから少し税金が戻るわ」と安心する方も多いのではないでしょうか。

 

でも――
“お得になる”と思っていたのに、実は控除されていない
そんなケースがあるのをご存じですか?


🧾「2025年度税制改正」で話題の“控除拡充”

2025年度の税制改正で、こんなニュースが出ました。

「23歳未満の扶養親族がいる世帯の生命保険料控除を拡充」

具体的には、一般生命保険料控除の上限が4万円→6万円に引き上げられる見込みです。
「やった!保険料控除が増える!」と思った方、ちょっと待ってください。


⚠️ 注意!実は“1年だけ”の特例です

この改正は2026年分(令和8年分)の所得税にのみ適用される1年間限定の時限措置です。
つまり、2025年の年末調整では何も変わりません。

しかも「すべての人が対象」というわけでもなく、
あくまで23歳未満の扶養親族(子どもなど)がいる世帯のみが対象です。

ニュースの見出しだけを見ると、
「控除が増える=ずっとお得!」と誤解してしまいがち。
ですが、これは**一時的な“子育て支援策”**として導入される制度なんです。


💡 勘違いしやすいポイントを整理!

よくある誤解 実際はこうです
2025年度の改正だから2025年分の税金から変わる 適用は2026年分。2025年分は今まで通り
控除枠が恒久的に拡大される たった1年だけの特例措置
誰でも対象 23歳未満の扶養親族がいる世帯のみ
控除が増えた分、税金が必ず減る 他の控除との兼ね合いや所得額で変化あり

🪞「お得になる」と思ったら大間違い?

制度改正のニュースって、“いいこと”だけが切り取られて伝わることが多いんです。
でも、ファイナンシャルプランナーとして私が感じるのは、
「お得そうに見える制度こそ、条件を冷静に読む必要がある」ということ。

保険料控除は、支払う保険料の種類・契約年・控除枠の上限によって結果が大きく変わります。
つまり、“誰でも自動的に得する”制度ではありません。

特に、

  • すでに控除枠を使い切っている方

  • 扶養親族がいない方

  • 古い契約のままの方
    は、この改正の恩恵を受けないケースが多いんです。


📋 今のうちにできること

  1. 保険証券を確認して、「契約年」と「保険の種類」をチェック

  2. 扶養家族の状況を再確認(23歳未満のお子さんが対象)

  3. 2025年中の契約変更や見直しは、税制改正のタイミングも意識して

控除枠の変化は、ほんの数万円の違いに見えても、
家計全体では数年で大きな差につながります。
だからこそ、「なんとなく安心」で終わらせないことが大切です。

現在の生命保険料控除の図を参考にされてください


🎯 日高からのひとこと

ニュースの“お得情報”には、必ず条件があります。
その条件を読み解くのが、FPの仕事。

「うちの家庭には関係あるの?」
「どの保険が控除対象なの?」

そんな疑問が出たときは、ぜひお気軽にご相談くださいね。
情報を“知っている人”と“知らない人”で、年末の手取りが変わります。


✳️ ご希望の方には
【生命保険料控除チェックシート2025-2026版】を無料配布中です。
お問い合わせフォームからどうぞ。

 

 

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日高叔子

日高 叔子 子育て支援コンサルタント・ライフコンサルタント 元保育士・幼稚園教諭の経験をもとに子育て相談を受けていました。 お金の学びをしたときに、 家計を守るお母...

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