【不安の正体】おひとりさまが本当に不安なのは「老後のお金」ではない。。。!?
老後のお金と聞くと、
「足りるかな」
「年金だけで大丈夫かな」
そんな不安を思い浮かべる方が多いと思います。
でも、実際におひとりさまの方から寄せられるご相談は、
少し違うところにありました。
Topics
お金はあるのに、不安が消えない理由
これまでコツコツと貯めてきた。
大きな無駄遣いもしていない。
それなのに、ふとした瞬間に不安になる。
- もし急に倒れたら、誰が動いてくれるのか
- 介護が必要になったとき、周りに迷惑をかけないか
- 家やお金を、いざという時どう整理すればいいのか
「分からないまま時間だけが過ぎていくこと」
それ自体が、不安になっているんですね。
実際のご相談から
50代・おひとりさま女性のご相談です。
貯金はしっかりあり、
「お金はなんとかなると思っています」とおっしゃっていました。
でも、本当に不安だったのは、
「もし倒れたとき、誰が病院や手続きをしてくれるのか分からない」
ということでした。
必要なのは「お金」より「準備の順番」
お金は、暮らしを支えるために必要なものです。
ただ、貯めてきた金額があるだけでは、安心にはつながりません。
自分で判断できなくなったとき、
暮らしがどう進むのかが見えているかどうか
ここが、これからの安心を大きく左右します。
2025年度の制度見直しで、何が変わるのか
2025年を境に、介護・医療・相続に関わる制度は、
少しずつ考え方が変わってきています。
共通しているのは、
「本人が元気に動けること」を前提にしなくなってきている
という点です。
たとえば、
- 入院や施設入所の手続きは、誰が行うのか
- お金の管理や支払いを、誰が判断するのか
- 家族がいない場合、誰が窓口になるのか
制度自体は整ってきていますが、
「実際に動く人」までは制度が決めてくれるわけではありません。
制度改正で影響を受けやすいポイント
制度の見直しが進む中で、
おひとりさまが影響を受けやすいのは、次のような場面です。
- 急な入院や手術が必要になったとき
- 介護サービスの利用を判断しなければならないとき
- お金や住まいについて、本人の代わりに決断が必要なとき
これらはすべて、
「お金があるかどうか」だけでは解決できない問題です。
だから今、整えておきたいこと
大切なのは、
- 自分が動けなくなったとき
- 判断ができなくなったとき
誰が、どんな順番で、何をするのか
を、元気なうちに整理しておくことです。
制度改正は、
「不安を増やすため」のものではありません。
自分の人生を、最後まで自分らしく続けるために、
準備の仕方を見直すタイミングが来ている
というサインでもあります。
「制度がある=安心」ではなくなってきています
実は、保険や年金、退職金、相続に関する制度は、
「お金が用意されていること」までは整っています。
しかし近年の実務では、
判断能力が低下したあとに、手続きが進まず、
受け取れるはずのお金がすぐに使えないケース
が増えています。
新聞や専門誌でも、
「名義」「管理」「受取」の整理がされていないことで、
結果的に周囲が動かざるを得なくなる事例が紹介されています。
これは、お金が足りないから起きる問題ではありません。
お金はあるのに、
誰が、どの順番で、どう手続きをするのかが
決まっていないこと
が原因です。
制度は、誰かが代わりに考えてくれるものではありません。
だからこそ今、
元気なうちに「使える状態」に整えておく準備
が、これまで以上に大切になっています。
まとめ
- 不安の正体は、老後のお金そのものではない
- 制度が変わり、「誰が動くか」を決めておく必要が高まっている
- 必要なのは、事前に整えておく準備の順番
「何から始めればいいのか分からない」
そう感じたときは、立ち止まって整理するだけでも十分です。
制度改正を踏まえたうえで、
今のあなたに必要な準備の順番を、
おひとりで悩まず、気軽にご相談くださいね。

この記事へのコメントはありません。